SATの現状について

SAT(Scholastic Aptitude Test)とは、アメリカの4年制大学への進学希望者
を対象に行われる全国共通試験の事で、日本で言うと「センター試験」みたい
なものでしょうか。

希望の大学へ出願する際この試験のスコアを提出しないといけないので、大体
皆、高校2年の終わりから3年の初めあたりに受験し始めるみたいですね。

先日、そのSATの2013年度の卒業者に関してのスコアデータをまとめて報告
した記事を読み、ある程度結果は予想していたものの、やはり実際それらの
データを目の当たりにしてみると、かなりがっくりと来てしまいました。

こちらがその記事です。

「This Year's SAT Scores Are Out, and They're Grim.」


この記事によりますと、全米でSATを受験した1,660,000人以上もの2013年度の
卒業生(高校3年生)のうち、43%だけが、”大学の授業についていけるだけの
学力を持つレベル”のスコアを得る事ができたとの事なのです。


College Board(SATを主催している団体)によりますと、この”学力的に大学
への準備が整ったレベル”
の数値というのが1550らしく、(Critical Reading/
Mathematics/Writing全てのトータルスコア)今年で5年連続して、受験者の
中の半分以下のみがこのレベルの数値に到達する事が出来たと言う、何とも
情けない状態となっています。


ここまではアメリカの公共教育機関の教育水準や生徒の学力レベルの低さに
首を横に振りながら悲観にくれるのみなのですが、この後、同記事に何やら
少し先行きを懸念せざるをえないような文章を読み、思わずう〜んとうなって
しまいました。

こちらがその文章です。

“While some might see stagnant scores as no news, the College Board
considers them a call to action. These scores can and must change — and
the College Board feels a sense of responsibility to help make that
happen,”
the report said.”


なっ、何これ? 013.gif 

この情けない状態(生徒の数値の低さ)に対して、なぜ試験を主催している
団体であるCollege Board がスコアの改善を実現する事に責任を感じる必要が
あるのだろうか?

”to help make that happen,”とか言った部分を読むと、生徒のスコアを改善
させるカギは、”試験を作成している”College Boardが握っていると言うふう
にも解釈でき、もしかして又あの典型的なアメリカの”標準にとどかないなら
標準そのものを下げてしまえ!”
と言った戦略が適用されるのではないか?と
少々心配になってしまいましたよ。(汗)

実際、こういう記事を読んだりすると、ますます私の疑惑が高まってしまう。


「College Board to make changes to SAT」

”The SAT, the most widely used college entrance exam for generations
of students, is getting a makeover.”


生徒が試験で一定のスコアに達していないからと言って、その試験のレベルを
下げ、数値を向上させたからと言って、表面的には安心するかもしれないけど、
実質的には何も変わっていないのに。


私の単なる思い違いだけならいいのですが、College Board側が実行出来る
対策というものが一体どういうものなのかが気になるところであります。


尚、一般の生徒にとっては、平均的にはこのように数値があまり思わしくない
SATではありますが、その一方、学力が優れた生徒達にとってもこれ又違った
別の問題点が指摘されています。


こちらの記事(The SAT Is Too Easy)でもとりあげられてますように、
ハーバードやプリンストン、スタンフォード、イェールなどの一流大学を
目指す学力最優秀レベルの層にとっては、SATではレベルが低過ぎて、彼ら
の実際の学力レベルを反映するには限りがあるとの事なのです。


これらのトップレベルの大学へ出願する候補者達のSATスコアやGPA(成績
平均値)は大抵がパーフェクトか、パーフェクトに近いものがほとんどなので、
(SATなら各セクションが780~800、トータルで2350〜2400など)学力的には
皆、(一見)同じような数値となり、その中から最高レベルの層を識別する
のが困難となってくるわけなんですよね。


その為、アカデミック意外の審査の要因として、生徒のコミュニティサービス
活動(ボランティア活動)とかが参考にされるというわけのようです。


と言う事はですよ、たとえば2人の候補者どちらもがSATのスコアが2400だった
としても、1人は実際2400のレベル(MG?)そしてもう1人は実際はそれより
遥かに上のレベルであるけれどもシーリング効果でそれが反映されていない
最高知的レベルの層(HG、PG)という事もあるわけで、でもMGの学業以外の
活動が印象的だった為にHGではなく、MGがその大学に受け入れられた、という
事も充分あり得る事なんですよねぇ。

そんなの悲しい...007.gif


この記事のこちらの文章にありますように、


”Every year, over 200,000 intellectually talented 7th graders from
across the country take the SAT, which is designed for the average
11th grader, to distinguish the academically tall from the academically
giant. By the time those students get to the 11th grade, a majority of
them will likely reach within 100 to 200 points of a perfect score.

But this is simply because the test is not challenging enough for them.”


と、タレントサーチに参加する7年生の子達は12~13歳の時点で、平均的に
各セクションで400~440の数値を出していているので、この子達が11年生
になった時にはほとんどの子が600~700の数値を達成するという予想も
うなづけます。

詳しくはこちらの文献へ

「Duke TIPの7年生のSATスコア報告書」

で、この11年生で600〜700が予想される7年生の子達はMGレベルだと思う
ので、7年生の時点ですでに600~800のスコアを出しているHGレベルの層は、
11年生の時点ではこの試験では完全にヘッドルームがなくなってしまい、
その為実際の学力レベルを表示する事ができなくなるわけです。

あーちゃんの7年生のSATスコアが、

・Critical Reading 590
・Mathematics  740
・Writing     770

・Total Score  2100

(トータルスコアが2100なんで、1550の “College and Career Readiness
Benchmark.”を超えています。と言う事は、学力的にあーちゃんは大学レベル
の授業についていけるという事であります。中学の授業が簡単過ぎると文句を
言うはずだわ。)


と、この時点で既に数学とライティングが”シーリングレベル”に達している
あーちゃんの場合など、実際出願する際に得るスコアは今とそれほど変ら
ないのではないかと思いますし、たとえ800のパーフェクトスコアであった
としても、7年生の時に400台だった子の11年生時の800というパーフェクト
スコアと見た目は何も変わらない、というのが悲しいところであります。


よって、この先SATが”リメーク”されて、比較的スコアがとりやすい状態
となるとすれば、今でさえ不利なHGの層にとっては更にこれから多くの競争
相手が増えることになり、希望大学の進学に少なからず影響を及ぼしてくる
のではないかと懸念してます。


尚、この「The SAT Is Too Easy」の記事では、

” Highly selective colleges should require the GRE—or another
graduate-school admissions exam—instead of the SAT as a
measurement of academic aptitude. This is because the GRE is
essentially just a harder SAT.”


と、一流大学が出願者にSATより難しいGRE(アメリカの大学院進学する
のに必要な共通試験)やその他の大学院レベルの入学試験のスコアを提出
する事を要求するなどの策が提案されていました。


現在でもトップの大学では、SAT(Reasoning Test)だけでなく、SAT
Subject Testsの提出を要求しているところもあるのでしょうが、それでも
レベル的には”academically tall ”(MG)”academically giant(HG/PG)”
とを識別するには不十分なツールではないかと思います。


(あーちゃんの話ではSAT Subject TestsのMathでさえ、それほど難しく
ないと言ってました。レベル的にはせいぜい微分積分程度なのでは?)



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by mathgifted | 2013-10-03 06:50 | SAT/ACT


数学が得意な15歳の2E kid(ASD&ギフテッド) あーちゃんの毎日を綴っています。ネバダの山奥で熱愛する数学を修行中!将来は大学の数学教授になるのが夢。13歳から本格的に地元の大学で数学のコースを受講し始めました。 目指すはMIT or Caltech! 


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