WISC-IIIと WISC-IVの数値の違い:フリン効果

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日本では少し前まで知能検査と言えば、WISC-IIIが使用されていたと思うの
ですが、WISC-Ⅲの改訂版、WISC-Ⅳが2010年に出版されて以来、その移行
もほぼスムーズに進み、今では大抵の心理士や医師、専門家達がこの最新版の
WISC-IVを使用している場合が多いのではないかと思います。


以前お子さんがWISC-IIIを受けられ、今回WISC-IVを初めて受けてみて、その
結果に(かなりの)違いが見られ、戸惑っている親御さん達も少なくないかも
しれません。


先進各国で実施されている知能テストの得点は、世代が進むにつれて1年間に
0.3ずつ上昇していると言われ、この現象をフリン効果( Flynn effect )
と言います。

(という事は、10年で3ポイントの数値の上昇という事ですね。)


この為、IQテストは定期的に平均値が100となるように再標準化されている
ので、新らしく標準化された最新版のテストの数値は、旧式版よりも数値が
低めにでやる傾向にあるようです。



これにより、同じ子供でもWISC-IVの数値が WISC-IIIより低いという結果
が見える場合も決して珍しくないようですし、数値が下がったからと言って必ず
しも能力が下がったというわけでもないと思います。


特にWISC-III WISC-IVでは、下位検査の内容や郡指数の出し方なども
違って来てると思いますし、まさにApple to Orangeで、同じ尺度では比較
出来ないのではないかと思います。


こちらアメリカではWISC-IVは2003年に出版され、あーちゃんが自閉症と
診断されたのが2003年の終わりに近かったので、あーちゃんはその後の定期
知能検査はWISC-IVばかりで、WISC-IIIは受けた事がないのでうちは比較
できないのですが、こちらの「AN OVERVIEW OF ISSUES IN ASSESSING
GIFTED CHILDREN」
という文献を見ますと、やはりこの新旧のテストの間
には、かなり著しい数値の違いが観察された事が記述されています。


ここでその部分を簡単にまとめてみますと、

・WISC-IVのテクニカルマニュアルによると、 旧式又は別のIQテストで過去に
 ”ギフテッドの範囲”(ここでは大抵が130以上を意味する)の数値を出した
 子供達63人のWISC-IVの平均全検査数値は123.5 だった。


・202人のギフテッドのサンプルによるStanford-Binet 5(SB5)の全検査の
 平均数値は124だった。


SBL-M(スタンフォードビネーの旧式版)で170ー235+の範囲だった25人の
 ”profoundly gifted”の子達のSB5での平均数値は130だった。
 
(おおぉ〜! あーちゃんのSB5の全検査数値は130+でした!)

SB5のサンプルでの最高数値は148だった。


という事で、旧式のテストでは130以上の数値をだしていた子供達が、WISC-IV 、
SB5の新しいテストでは、平均数値がどちらも一般的にギフテッドの数値とみな
されている130にも満たしていなかったようであります。


これはかなり著しい数値の下降と言えますよね。


この数値の傾向を心得ていると、以前のWISC-III と今後受けるWISC-IVの
数値に多少違いがあっても、それほど驚く事はないのではないかと思います。


尚、この文献にて著者は、ギフテッドブログラムの選考の要因としてWISC-IV
もしくはSB5を使用する場合、伝統的な130という足切り点よりも120という
数値の基準を適用する事が賢明であると唱えています。


そうすることにより、測定のエラーもある程度考慮に入れる事も可能ですし、
旧式のテストで130以上の数値をだしたかであろう子供達もふるいの目から
落ちるのを防げるかもしれないという考え方のようです。


そう言えば最近では、ギフテッドプログラムの選考基準も、かなり融通を効か
せた形がよく見られるようになってきている感じがしますね。


以前のように”全検査値130”にこだわらず、言語理解や知覚推理の数値だけ
対象にしたり、GAIを用いたり、全検査120など、全体的に数値を下げたり。


個人の才能なんてものは、知能検査の数値だけで判断されるべきものではない
と思うので、数値はあくまでも”選考要素の一部”として見て行くべきですね。




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by mathgifted | 2013-05-11 06:35 | Gifted/2E


数学が得意な15歳の2E kid(ASD&ギフテッド) あーちゃんの毎日を綴っています。ネバダの山奥で熱愛する数学を修行中!将来は大学の数学教授になるのが夢。13歳から本格的に地元の大学で数学のコースを受講し始めました。 目指すはMIT or Caltech! 


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